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Cetara, Cagliari in Italy

パリ、そして南イタリアでの3日連続の演奏会を終え
ナポリ、そしてサルデーニャ島カリアリへ行き
パリに戻りました。
多少の疲れがまだ残っているものの、
ヨーロッパ生活もあと約2週間。。。あっという間です。
今回はお世話になった方との再会もひとつの目的でもあるのですが
住んでいたアパート近くの日本食やさんのオーナーが
結婚を機にキューバへ移住していたり、
別の友人もニューカレドニアに移住していたりと
皆さんどんどん環境が変わっていてびっくりしました。
室内楽のマルティニー先生にもお会いして
変わらずお元気なご様子と笑顔に癒されました。
楽譜やさんAriosoで楽譜を買ったり、
住んでいたアパートの近所でとても美味しくてよく通った
洋菓子店Lecureuilでサンドウィッチとレモンタルトを買って懐かしく思ったり。。
でもさすがは大都会パリ、お店もどんどん変わって行きますね。
イモラはいつ訪れても、何年経ってもほとんど変化がないのですが。。
ただ、日本と違ってお店の中は変わっても
外観が変わらないのはヨーロッパの良いところだなあと思いました。
日本は地震もありますし、色々事情があるのでしょうけれども
古き佳き時代のものが消えていくのは寂しいです。
それでは8月後半に遡って日記スタートです。
いつも以上の長文、失礼いたしますです。。
8月28日
荒木さんに弦を張りに来て頂く。
留学中、大変お世話になった調律師さんで
再会出来て、また変わらぬ丁寧な対応が嬉しかったです。
その後、リビツキー先生のレッスンへ。
今回持って来たプログラムは実は全て新曲で
先生方のレッスンを受けていませんでした。
勿論、全て自分で創り上げなければならないのは当たり前ですが
様々な箇所で助言を頂けたのは自分の精神的な安定につながって
とても良かったです。
それにしても先生は休暇先から14時に帰宅、
そして16時から私のレッスン・・・相変わらずのハードスケジュール。
いつまでもお元気でいて欲しいものです。
8月29日
アルメニア教会にて演奏会。
曲目はボルトキエヴィッチの4曲が暗譜出来たので
嘆きと慰め全4曲と、ハイドンのソナタ、シューベルトの4つの即興曲Op.90、
アンコールに子犬のワルツ、ハチャトゥリアンのトッカータ。
この日はわりとテンポの速い曲に関してはコンクール弾きをしてしまい、反省。
コロコロ指が回ってしまった分、聴き栄えはするのですが
速過ぎて音楽的要素が薄くなってしまいました。
でも爽快感はあったようでお客様に喜んで頂けて嬉しかったです。
終演後はカフェで「反省会」→友人宅で美味しいカレーを頂く。
色々社交辞令なしで辛辣なことを言ってくれる友人の存在はありがたいです。
ま、多少へこむのも確かですが。。。笑
来てくれた友人と。
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8月30日
アルメニア教会にて演奏会。曲目は前日と同じ。
前日の反省をふまえて演奏したところ、
ゆっくりの曲の流れが良くなったのは大きな収穫。
ただ、速い曲のテンポが多少揺れたのはまだ頭と指がつながっていない証拠。
でも全体的には亀の一歩くらいは進歩したかしらと思いました。
この日は以前にパリのヤマハでオレイニチャクさんのレッスンを受講した時に
知り合いになった方(在仏約40年!)がいらして下さり、
「ショパンを何か弾いて」とのリクエストがあったので
楽譜もないのですが「子犬」を3日前に頭の中から引っ張り出し
29日にも演奏させて頂き、この日の演奏となりました。
いつでも何でも弾けないと・・・と思うのですがなかなかすぐは弾けないのが悩み。
でも、喜んで下さったようでその笑顔でこちらも嬉しくなりますね。
終演後はまたカフェで反省会。
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8月31日
朝9時30分の飛行機でナポリへ。寝不足生活の始まりw
ナポリ空港に到着するとそこは夏!日差しが眩しい!!
車で迎えに来て頂きアマルフィの方にあるチェターラという街へ。
のんびり、ゆったり、その日暮らしの空気に懐かしさを覚えつつ練習し
夜の演奏会に臨む。
しかし。。。これが待てど暮らせど始まらない。
20時30分開演と聞いていたのでまあきっと21時前くらいから始まるだろうと
予測していたのですが、甘かったです。。
結局21時15分位から始まり、私とマーシャMaria Nemtsovaさんの
ジョイント演奏会が始まりました。
私はボルトキエヴィッチの嘆きと慰め全4曲、ハイドン、
シューベルトを演奏しました。
この日はスタインウェイのフルコンで音の響きも良かったのですが
もう何日も置かれて音の高さが少し狂っているのが気になってしまいました。
というのも、アルメニア教会では毎日ヤマハの水野さんが整えて下さって
素晴らしい状態で弾くことに慣れてしまっていたのですね。。
どんな状態でも集中力を切らさずに演奏出来る精神的な強さが足りないと感じました。
ただ、3日連続の移動も含めたハードな中で演奏させて頂けたのは
とても勉強になったし、良い経験になったと思います。
終演後はマルガリウス先生がご褒美に
焼きたてのコルネット(クリームが入ったブリオッシュ)をくださり
変わらないその美味しさと先生の温かさに気持ちがほっこりしました。
その後、皆で丘の上の方で遅い夕飯。
自家製白ワインや自家製レモンとパセリを使ったパスタやサラダが美味しかったです。
会場の教会内部。
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終演後にマーシャとマルガリウス先生と。
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9月1日
宿泊先のB&B(日本でいうところの民宿のようなところ。家族経営です)で
昨日頂いたお花を花瓶に入れて頂きました。
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B&Bにいた猫ちゃん。かなりの甘えんぼさんでした。
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B&Bのテラスからの眺め
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朝マルガリウス先生のレッスン。
前日の演奏をふまえた上での細かいレッスン。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲についてのお話で、
自国ロシアでは余り評判が良くなくてヨーロッパで最初に認められた経緯から
ロシアの楽譜よりペータース版の方が楽譜として優れているということを知り
ちょっとびっくりしました。
先生は様々な作曲家の出版社にも詳しいのでとても勉強になります。
やはり、弾くからには作曲者の意図になるべく沿った楽譜で勉強したいものですね。
お昼にAcqua Pazzaで海の幸のオンパレードの豪華な食事☆
こちらのお店は本当に新鮮で美味しいお料理ばかりです。
この日はウニも出て来ました!友人がなんと醤油と山葵をドイツから持参していて
生の新鮮な海の幸を様々な種類の塩やオリーブオイル、そしてわさび醤油で
頂き、なんとも幸せな気分になりました。
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この辺りで獲れるレモンで作られたリモンチェッロ。
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9月2日
起床したら丁度日が昇るところでした。B&B部屋の窓から。
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朝マルガリウス先生のレッスン。
15時40分のバスでナポリへ向かうも、途中で運転手から
「バスの調子がおかしいのでサレルノで全員降りてください」
ここで乗客の怒りが。。「飛行機や列車の時間があるのにどうしてくれる!」
通常、こういったトラブルが起きた場合はイタリアでは大変時間がかかるものですが
なぜかこの時はすぐにサレルノで代わりのバスが来たので事なきを得ました。
ホテルにチェックインした後は少しだけナポリを観光。
ドゥオモ、スパッカ・ナポリと呼ばれるナポリ情緒の残る古い町並を見ました。
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ドゥオモ
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スパッカ・ナポリ界隈は教会が沢山ありました。
内部の色使いや装飾が独特で興味深かったです。
ギリシャからの影響もあるのですね。。
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9月3日
午前中はナポリ観光。王宮、プレビシート広場、卵城、
サン・カルロ劇場近くのガッレリアで
ナポリ名物スフォリアテッラをテイクアウト専門店Maryで買って食べ歩き
Max&Co.を見つけたのでお買い物。
プレビシート広場
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王宮
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中央に霞んで見えるのはヴェスビオ火山
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卵城
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ガッレリア
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午後ナポリからサルデーニャ島カリアリへ・・・と行きたいところが
飛行機が2時間半遅れて待ちぼうけ。
やっとカリアリに着いてBed&Breakfastに着くと
このB&Bのご夫婦がとっても良い方々!
21時から劇場で演奏会があって招待状があるから行って来たら?と言われ
とにかく私は疲れていたのと空腹だったので
「それは是非行きたいけど今は死ぬほどお腹がすいていて・・・」と申したら
特産ペコリーノチーズとパンと果物、
そして丁度来ていた彼らのお友達が持って来たお菓子を下さり
おまけに劇場まで連れて行って下さったのでした!
こういう優しさは本当にイタリアならではの素晴らしいところです。
演奏会ではトルコ人ピアニストフセイン・セルメット氏の
ストラヴィンスキー:「展覧会の絵」がとても新鮮でした。
というのも、この作品はロシア人の演奏ばかりをよく耳にしていたので
トルコの血がそうさせるのか、メロディーの節々がちょっと違って聴こえて
とても理知的な演奏でした。
9月4日
セルメット先生のレッスン。
ハイドンのソナタをみて頂く。
大変細かく、ピアニストならではの視点。
特に色彩をいかに変化させるか、そしてペダリングの重要性、
音をいかに立体的にさせるかに心を配っており、とても勉強になりました。
レッスン後、門下で車で海に行くとのことだったので
急いで宿泊先に戻り準備し、セミナー途中参加の身ですが同行させて頂きました。
この行った海というのが本当に素晴らしい景色!
カフェのプライベートビーチになっており、食事も美味しく
食べた後はひと泳ぎ。
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・・・そこまでは良かったのですが、帰りのタクシーを呼んでからが大変でした。
3台のタクシーを呼んだにも関わらず10分後にまず1台、
そこから待てど暮らせどタクシーが来ない。
結局3台目のタクシーが来るまでに2時間もかかりました。
さすが、イタリア。。。
タクシーの数が少ないのかなと思い、運転手に聞いたのですが
「100~150台くらいあるよ」との事。
なぜこんなに時間がかかったのかは今も不明です。。
夜は講師陣の演奏会。
フルートのジャン・フェッランディス氏の演奏が素晴らしかったです。
9月5日
セミナー終わり頃に参加した私は毎朝9時30分からレッスン(^^;
この日はシューベルトの即興曲第1番。
ピアニッシモの音色の種類について勉強。
夜はセルメット先生門下の食事会。
オマール海老のパスタとティラミスが素晴らしく美味しかった!
この地方の薄いパン、カルタ・ディ・ムジカが敷かれた魚料理
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その後、見晴らしの良いBastione Remyにあるカフェで2時半まで飲んで話して。
疲れもMaxに。。。
9月6日
朝からレッスン。それにしても先生はお元気そうでタフだなあと思いました。
音色を変える瞬間のテンポ感とペダリングについて勉強。
午後は観光。旧市街を4時間、歩き続けました。
ドゥオモ、エレファンテの塔、そしてウィンドウショッピング。。
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ドゥオモ
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パリが寒いのでジャケットを購入したのですが免税手続きをお願いしたところ
店員さんはやったことがないとのこと。。
結局、私がお店のパソコンを使って書類を作成したのですが
果たしてちゃんと出来ているのか。。。27日にパリを出発する時に分かります。
夜はセルメット・ルヴィエ両先生門下合同夕食会。
前日と同じAntico Cafeにて。その後、前日と同じパターンに。。
1時過ぎ解散、帰って荷造り。
9月7日
睡眠時間2時間でカリアリ→ナポリ→パリへ。
パリはストライキと知っていたので覚悟していましたが
飛行機は運良く順調でした。
ただ、空港からアパートまでが普段の倍の2時間かかりました。
この日はすぐ寝てしまいました。
・・・ここまでがイタリア滞在記。
パリに戻って早々、演奏会やオペラ観劇もしましたが
それはまた次回に。。
こんなに長いブログを読んで下さった皆様、ありがとうございますm(__)m

Written by yuko 2010.09.14 03:10 | No Comments

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