Yuko Ueno Official Web Site

デモに遭遇

112cacd5.jpg4月4日は先月に引き続いて
CPE法に反対するデモ・ストがフランス各地でありました。
今回も地下鉄は間引き運転で
普段の70%程度の運行でしたが
先月末よりストの規模は若干小さかったようです。
所用で16区の方に行ったところ、丁度近くの高校でももめていました。
ゴミ箱が燃やされて消防車が来た後は
学生たちが学校に向かって卵を投げつけたり
学校の前の通りを走る車の前に立ちふさがったり
窓の開いた車には手を伸ばしてクラクションを鳴らし続けたり。。。
なお、学生たちは運転手や車種を見極めてそういう行動をしており
小さい車や女性のドライバーほど被害に遭っていました。
そうこうしているうちにパトカーが2台、来ましたが
捕まえられない内容らしく
道を封鎖する程度しか出来なかった模様です。
(もっとも始終その場にいたわけではないので
その後どうなったのかは知りませんが。。。)
写真は高校の校門で消防隊が消火作業をしている様子です。
私が見たこちらの高校のデモの場合
真面目にCPE法に反対している学生も中にはいたかもしれませんが
特に車の走行を妨げていた学生は
便乗して面白がってやっている印象を受けました。
校内では授業もちゃんとやっているようで
授業を受けたい学生達が時折、校内の先生の手招きで
隙を見つけては校内に走りこむ姿も見受けられました。
生徒間でも二派に分かれているようです。
それにしても身近にこういう光景を見てしまうと
ちょっと怖い気がします。どうなっていくのでしょうか。

Written by yuko 2006.04.10 06:11 | No Comments

パリより

5448d55e.jpgパリに戻ってもうすぐ1週間になります。
最近のパリは26日に夏時間になったこともあり
(日本との時差が-8時間から-7時間に変わりました)
春特有の移り気な天気ではありますが
日照時間がとても長くなりました。
散歩するのがとても気持ち良いです。
今日は私がパリに来て初めての大規模なストで
郵便局も営業していませんし、
メトロはいつもの半分の本数しか運転していません。
明朝8時まで続くそうですが
それでも交通機関が運休しなくて良かったです。
TV番組でもトップニュース扱いで
有識者を交えた討論を繰り広げておりましたが
果たして若年層の雇用促進(CPE)法は撤回されるのでしょうか。
それにしても26歳以下が対象のこの法律をめぐる問題で
エールフランスや郵便局など70件以上がストを決行したとか。
ちょっと便乗しすぎな感もします。
それと同時にフランス国民の結束力の強さも感じます。
さて、ひとつお知らせがあります。
月刊音楽雑誌「ショパン」4月号の【特集 ピアノの音は騒音!?】で
イタリアの防音事情について執筆させて頂きました。
宜しかったらご覧頂けましたら嬉しいです。
写真は先日搭乗したANAのビジネスクラスで出た
国際線就航20周年記念の期間限定デザート
ババロア ピーチコンポート風味 ロゼシャンパーニュのシャーベット添えです。
見た目にも彩りが鮮やかで、とてもおいしかったです。
久し振りのビジネスクラスは座席も随分改良されていて
とても快適な空の旅でした。

Written by yuko 2006.03.28 09:23 | No Comments

お久し振りです

0aa06f69.jpg1ヶ月ぶりの日記となってしまいました。
演奏会後、ばたばたしているうちに腸炎を患ったのと
身内の者が入院してしまい、まだ日本におります。
大変前の話となってしまいましたが
2月25日のヤマハ銀座店サロンコンサートにご来聴頂きました皆様、
お忙しいなか、本当にありがとうございます。
特にシューベルト、武満の作品では
音が空間を漂ったり、和声の色の移り変わりを感じながら
喜びをもって演奏することが出来ました。
アンコールにはラフマニノフのプレリュード作品32-12と
ショパンの子犬のワルツを演奏させて頂きました。
ラフマニノフのプレリュードは1月に祖母が亡くなった時に
よくCDで聴いたり、自分で弾いたりしていて
不思議と心が落ち着いた曲です。
子犬のワルツはワルシャワのショパンコンクールで好評を頂いたようで
コンクールのCDに収録されました。
皆様の温かい雰囲気に包まれて演奏させて頂けましたことを
とても幸せに思っております。
より一層精進して参りますので今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

Written by yuko 2006.03.18 06:21 | No Comments

帰国しました。

一週間ほど前に帰国しました。
思ったよりも東京は暖かいと感じたのですが、
毎日目まぐるしく変化する気温について行けなかったのと
ミラノへ演奏をさせて頂くために日帰りで出かけたり
ムニエ先生のレッスンを受講したりと
帰国する直前までばたばたしていた疲れが出たのか
風邪を引いてしまいました。
今はもうすっかり治って、東京での演奏会に向けて準備をしているところです。
先日、今回演奏させて頂くサロンで練習をしました。
写真が今回お世話になる相棒です。
ヤマハ銀座店サロンピアノ
お陰様でこの演奏会のご予約は完売致しました。
当日、もしかしたらご入場頂けるかもしれませんが
何とも言えない状況になっております。
本当にありがとうございます。精一杯、演奏させて頂きます。
また、折角ご連絡を頂いたにも関わらず
お断りをせざるを得なかった方々におかれましては、大変失礼致しました。
申し訳ありません。。。
また次の機会にご来聴頂けましたら嬉しいです。
それでは、25日に向けて頑張ります!

Written by yuko 2006.02.19 11:43 | No Comments

キーシンの演奏会

14174e53.jpg一昨日、キーシンのリサイタルを聴きに
シャンゼリゼ劇場へ行きました。
因みにチケット代はたったの5ユーロ(約700円)!
姿が見えない、という席なのでこれだけ安いのですが
一番上の一番後ろの席だったので
椅子の上に立ってみたら
姿がよく見えました。。笑
当日のプログラムは
前半がベートーヴェンのソナタ第3番、告別、
後半がショパンのスケルツォ全4曲でした。
この重いプログラムの後にはアンコール4曲。
彼の演奏を聴くのはおそらく3年ぶりだと思いますが
3年前の時はボローニャでの公演で
アンコールを8,9曲弾いた為、終電がなくなった
・・・という苦い思い出がよみがえりました(^^;
一昨日の演奏は3番のソナタが素晴らしかったです!
しかも一番最初の曲、第1楽章が特に素晴らしかったです。
これはすごいことだと思うんですね。
リサイタルだと、大体プログラムの最初は緊張していて
段々調子が上がっていく・・・という演奏者が多いと思うのです。
でも彼は演奏会が始まってから最後まで
並々ならぬ集中力で、全身全霊で作品と向き合っていて
相変わらず素晴らしい超絶技巧ですし、聴衆は大喜びでした。
スケルツォ全曲弾き終えて、カーテンコールに応えている時に
なんと客席から花を投げた人がいて、
舞台のピアノの椅子の下の周りに花が散乱してしまったのですが
彼はアンコールのためにお辞儀をした後、
一瞬花の処理に困った感じでしたが
一本ずつその花を拾ってピアノに飾って
いったん舞台袖に引き、
再び舞台に戻って弾き始めました。
私は花を拾ってピアノに飾る行為にとても好感を持ちました。
この対応はとても勉強になりました。
それにしてもこれだけの超一流ピアニストが34歳とは!
写真は1歳のお祝いに新しいおもちゃを貰って
すっかり気に入った様子のティアラです。
もうすぐ会えるのが楽しみです。

Written by yuko 2006.02.04 07:46 | No Comments

イタリア行きと祖母のこと

レッスン受講のため、フィレンツェとイモラへ行って来ました。
フィレンツェにはフォルテピアノのフィウッツィ先生が住んでおられ
今回はフィレンツェのクリストフォリアカデミーでのレッスンでした。
今回はシューベルトの作品の時はグラフを、
メンデルスゾーンの作品の時はプレイエルを使用しました。
プレイエルは現代のピアノにほとんど近いのですが
グラフはペダルが5本ありますし、鍵盤の幅も狭いので
なかなか感覚を掴むのが難しかったです。
でもやはり当時のピアノを触るということは
作品を知る上でもとても勉強になります。
以下の写真はそのグラフのペダルと鍵盤、
それからグラフの全体を写したものです。
フォルテピアノグラフのペダルフォルテピアノグラフクリストフォリアカデミー
レッスンの後はアカデミア美術館へ行き
ミケランジェロのダヴィデ像(5メートルの彫刻はやはり圧巻です)や
メディチ家の紋章入りのストラディバリのヴァイオリン
(メディチ家おかかえのクァルテットが存在し、
楽器には紋章が入っていて素敵でした。。)
などなど、沢山の美術品を見ました。
それからイモラ時代にとてもお世話になった
ご家族が住むファエンツァへ1年振りに行きました。
そのご主人はイモラにあるミシュラン2つ星レストラン
「サン・ドメニコ」で勤めた経験があり
テレビ朝日系の番組で取り上げられたことがある方です。
とても温かい家族で、私がパリに行く前には
送別会と称してお宅に招待して下さり、コース料理を振舞ってくれました。
彼の料理はなんでもおいしいのですが
やっぱりカルボナーラスパゲッティは絶品でした。
ricoさんのカルボナーラ
翌日はイモラで午前中はペトルシャンスキー先生のレッスン。
先生には最初に弾いた一音で私の心理が分かってしまう。
 実は先週、突然祖母が他界しました。
 お正月には元気な姿で会っていただけに本当に驚きました。
 死とはなんてあっけないものなんだろうと思いました。
 私にとって身内が亡くなるのはこれが初めてで
 何がなんだか良く分かりません。
 分かっているのはもう会えないということくらい。。
 土日が葬儀で、帰国しようか迷いましたが
 こういう時、やっぱり日本は遠い国だと感じますね。。
 でも「血がつながった家族なのだから
 頑張ってる姿とか分かってくれてるでしょう」
 とある人が言ってくれて、随分気持ちが楽になって
 結局、帰らないことにしました。
 その代わり、こちらでもしっかり祈って
 そして来月帰国した時にお墓参りしようと思っています。
祖母のことを先生にお話しすると先生は「おいくつだったの?」
89歳と告げるととても驚かれて
「残念だけど、89歳ってすごいね!」と言われました。
やっぱりロシア人に比べたら日本人は長寿なんだなあと
今更ながら実感しました。
午後はマルガリウス先生のレッスンでした。
2時間半かけてモーツァルトのソナタを見て頂きました。
相変わらず非常に厳しく、シビアなご意見に打ちひしがれながら
学ぶことはまだまだ山の様にあるのだと気合を入れ直しました。
それでも、イタリアへ行く前に2夜連続で
パリのシャンゼリセ劇場で開催されていた
オールモーツァルトの室内楽の演奏会を聴きに行ったのは
自分の耳にとてもよかったと感じました。
普段、室内楽でもピアノが入った作品ばかり聴いていましたが
色んな楽器の音の会話を聴くと
作品を多角的に見ることが出来ると思いました。
因みにシャンゼリゼ劇場内部の天井部分の写真がこちら。
シャンゼリセ劇場天井
夜はグレゴリー・ソコロフのリサイタルへ。
マルガリウス先生のとても仲の良い友人だそうです。
最近私が非常に大好きな演奏家の一人なのですが
この日も素晴らしかったです!
彼は16歳でチャイコフスキーコンクールに優勝。
テクニックもさることながら
彼にしか出せない多彩で甘い音色・・・これが素晴らしい!
誠実な心で演奏しているところがとても好きです。
日本ではほとんど知られていないのが残念ですが。。
ただ、ご本人の希望だったと思うのですが客席の照明が真っ暗で
終演後についたライトが朝の陽の光以上に眩しかったです(^^;
そして昨日、パリに戻りました。
さんざん迷ったけれどイタリアに行ってよかったと思いました。
もっともっと心の引き出しを増やして
それを演奏に反映出来る様に頑張ろうと思います。
89年の生涯。大往生だと思います。
当たり前ですが彼女が父を産まなかったら私もいないわけで。
ありがとう、おばあちゃん。
お疲れ様でした。ゆっくり休んでね。
そう言いたいです。

Written by yuko 2006.01.26 07:47 | No Comments

演奏会のお知らせ

新春とは申しながら厳しい寒さですが、いかがお過ごしでしょうか。
パリ生活も1年が経過しました。それまで過ごしたイタリアとは、近隣の国でありながら感覚・考え方の違いも多々あり、両方の国で学べる喜びを感じながらピアノに向かっております。
 さて、この度2月25日(土)にヤマハ銀座店2階にありますコンサートサロンにて、リサイタルを開催させて頂くことになりました。
 今回は土曜の午後という時間を意識してプログラムを組んでみました。前半は今年生誕250年を迎えるモーツァルトの作品、そしてシューベルトの作品を、後半はメンデルスゾーンの作品、今年没後10年を迎える武満徹氏の作品、そして昨年12月に93歳で逝去された恩師ジョルジ・シャンドール先生に初めてみて頂いた思い出の作品、アルゼンチンの作曲家ヒナステラのソナタを演奏致します。ホールとはまた違った雰囲気をお楽しみ頂けたら嬉しいです。それぞれの作品の魅力を最大限にお届けできるよう、全力を尽くして演奏したいと思っております。
 御多忙中とは存じますが、お誘い合わせの上お越し頂ければ幸いです。
御来場を心よりお待ち申し上げております。
 時節柄、お体を大切にお過ごし下さいませ。
                 2006年1月 パリにて 上野 優子
■日時 2月25日(土)
開演16:00(開場15:30)
■会場 ヤマハ銀座店 2階コンサートサロン
全席自由
■入場料 一般 \2,500
FC会員 \2,000
学生(高校生以下)\1,500
■プログラム
 モーツァルト: ソナタK576 ニ長調
 シューベルト: 楽興の時 D780 作品94
 メンデルスゾーン: 厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54
 武満徹: 雨の樹 素描
 ヒナステラ: ソナタ第1番 作品22
【主催・お問い合せ・お申し込み先】
ご予約受付(要予約): 03-3572-3132(ヤマハ銀座店ピアノ係)
受付時間:平日10:45~19:00
http://www.yamaha-ginza.co.jp/event/2006/06022501.html

Written by yuko 2006.01.14 07:27 | No Comments

ジムデビュー

a201b85c.jpg年が明けるといつも
色々な目標を立てるのですが
その中には実現出来ずに
ただ時が過ぎてしまうものも
幾つかあります。
昨年からずっと思っていた、
スポーツジムへ通うこと。
漸く昨日、デビューを果たしました(^^; (←大げさ?)
ピアノを弾いていると特に肩から腕の筋肉をよく使いますが
全身運動のわりにはいつも座っているので腰に負担がかかったり
使い方が悪いと体全体が凝り固まってしまいます。
ストレッチなどの自分なりの対策はとってきましたが
実際にジムに設置されている器具や
ヨガ等の講座はどれも魅力的でした。
特に背筋を鍛える器具は普段とは逆の姿勢で
きついながらも気持ち良かったです。
またサウナや場所によってはプール、
ジャグジー、トルコ風呂もあり
筋肉疲労の時に利用しようと思います。
ただ、果たして自分が定期的に通うかどうか
自信がなかったのですが
あえて1年間の会員になってみました(^^;
これから頑張って通おうと思います。
それにしても予想外の利用客の多さ!
こちらでもジム通いはブームのようです。
写真はティアラが最近ブームの「影追っかけ」。
追っかけても掴めないので永遠に追っかけてます。。笑

Written by yuko 2006.01.10 06:39 | No Comments

迎春

明けましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
昨日パリに戻ったのですが
成田出発が機体の整備不良で4時間も遅延した為、
とても疲れました。。
新年早々どうなることやら。。。
12月の演奏会後は本当にあっという間に過ぎていきました。
数年振りの再会、新しい出会い、昔からの友人と過ごす時間。。
様々な方からパワーを頂き、また今年も頑張ろうと思いました。
今年一年が皆様にとって更に素晴らしい年となりますよう
お祈り申し上げます!
tiaradicembre05

Written by yuko 2006.01.05 07:23 | No Comments

トレモロ会サロンコンサート

東京も一段と冷え込んで来ました。
皆様お元気でいらっしゃいますか。
12月6日にカワイミュージックサロン青山にて
開催させて頂いたトレモロ会サロンコンサートに
ご来聴下さった方々、お忙しいなか
本当にありがとうございました。
サロンということもありお客様との距離が近く、
和やかな雰囲気に包まれて
演奏させて頂けましたことを
とても幸せに思っております。
より一層精進して参りますので、
今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
当日、感じたことを書いてみようと思います。
嬉しいことに沢山の方がいらして下さり、
補助席を設けるなどした為少し開演が遅れました。
まずはシューベルトのレントラーワルツで幕開けです。
ホールとは異なるお客様との距離に
少し戸惑ってしまいましたが、次第に調子が上がり、
シューベルトのソナタでは作品に没頭して
演奏することが出来たように思います。
そして休憩になり、お客様はお茶の時間。
後半が始まり再び舞台に立った時に
コーヒーの良い香りがずっと漂っていて
なんだかとてもリラックスして
演奏に臨むことが出来ました。
デュティユーではフレキシブルな流れを
作るよう心がけました。
ショパンのマズルカ、アンダンテ・スピアナートは
ワルシャワの木の葉や
ショパンの心臓が安置されている
聖十字架教会へ行った時のこと、
そしてワルシャワフィルハーモニーで
演奏した時のことを思い出しながら演奏しました。
アンコールにはドビュッシーの月の光を演奏しました。
全ての演奏が終わった後には
トレモロ会の方の司会進行で
ちょっとしたインタビューがあり、
そしていらして下さった方々と
短い時間ではありましたがお話する事が出来ました。
いつも聴いて下さる方、初めて聴いて下さる方、
そして家族。
支えて下さる全ての方に
感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。
写真は当日の様子です。
カワイミュージックサロン青山の皆様、
そしてトレモロ会の皆様
大変お世話になりました。
kawaiconcertkawaiconcert2

Written by yuko 2005.12.13 12:42 | No Comments