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ポーランド歴史文芸協会、アルメニア教会での演奏とナポリターノ国際ピアノコンクール入賞のご報告

あっという間に師走になりました。
歳を取ると時間が経つのが早くなるとよく聞きますが
今年は去年以上に日にちが経つのが早く感じてしまいます。
充実しているのか、それとも。。。?笑
さて、11月29日はサンルイ島にあるポーランド歴史文芸協会
La Societe Historique et Litteraire Polonaise
http://www.bibliotheque-polonaise-paris-shlp.fr/
で開催された、駐仏ポーランド大使のスピーチの後に
モーツァルトのソナタK576、ショパンのバラード第2番を演奏してきました。
ベーゼンドルファーのインペリアルが会場には置いてあり
まろやかな音でとても素敵な楽器でした。
弾く予定の時間から1時間以上待たされてしまい
集中力の持続、瞬発力の難しさを感じた本番でしたが
満員のお客様はとても温かく見守って下さり
アンコールにスカルラッティのソナタK533を演奏しました。
その後はカクテルパーティがあり
ポーランド大使をはじめ、沢山の方とお話出来て光栄に思いました。
ポーランド歴史文芸協会1
ポーランド歴史文芸協会2
左が弾かせて頂いたベーゼンドルファーのピアノ、
右は広報の人から頂いた演奏中の写真です。
12月2日にはパリのアルメニア教会で演奏会をさせて頂きました。
プログラムは以下の通りです。
 スカルラッティ:ソナタ ロ短調 K.27/L.449
             ニ短調 L.422
             イ長調 K.533
 ショパン:バラード 作品38 第2番
 ボルトキエヴィッチ:プレリュード 作品33 No.1、2、4、7、9、10
 ラフマニノフ:ショパンの主題による変奏曲 作品22
スカルラッティのソナタのうち1曲は始めて6日間、
もう1曲は6年ぶりに急遽引っ張り出したのですが
これが案外暗譜を忘れていて本番前日まで苦しめられました。自業自得ですが。。
でも3曲とも好きな曲なので愛情込めて演奏させて頂きました。
ショパンは高2から弾いている、私にとって思い入れの深い曲ですが
久し振りに演奏会で取り上げることが出来嬉しかったです。
ボルトキエヴィッチはウクライナの作曲家でリストの孫弟子にあたるのですが
ほとんど知られていない作曲家なので
聴衆の皆様に受け入れて頂けるか心配でしたが
皆様真剣に聴いて下さり嬉しかったです。
ラフマニノフははもっともっと掘り下げる作業が必要だと痛感しました。
でもロシアの壮大さ、心の痛みなど今の自分の表現したいことが伝わる事を願い
演奏しました。
アンコールは友人のリクエストでプロコフィエフの7番のソナタ3楽章。
最後の2ページでより壮大さを表すためオクターブの音を増やしてみました。
ブラボーの声を頂いたり
見ず知らずのおじいちゃんが泣いて歩み寄ってくれたり
友人達の温かいねぎらいの言葉、そしてプレゼントが何より嬉しかったです。
本当にありがとうございました!!
その翌日、南イタリアのヴィエトリ・スル・マーレへ
A.ナポリターノ国際ピアノコンクールを受験する為行って来ました。
予選ではスカルラッティのソナタ3曲から1曲を審査員が演奏直前に選び、
その他にショパンのバラード第2番、
プロコフィエフのソナタ第7番を演奏しました。
久し振りに満足の行く演奏が出来、ほっとしました。
今回の参加者は少数精鋭といった感じで全員が素晴らしい演奏でした。
ジュネーヴコンクール入賞者も受験するほどのハイレヴェルだったので
本選に進めたのは幸運でした。
ただその後から不幸が。。。
本選前夜23時すぎに練習を終えると吐き気が。。
緊張かな?と思いながら何か食べなければと思いピッツァを頼むも
なかなか咽喉を通らない。
おかしいなあと思いながらホテルに戻り
翌朝9時半のステージだったので急いで寝る支度をしてベッドに入ると
寒くて寒くて眠れない。。。
寒さが落ち着くと今度は世界が回ってる。。
レセプションに電話をして体温計を借りると38度!
平熱35.2度の私が38度!!
とりあえず解熱剤を頂いてお昼12時頃には効くのではないかという話だったので、
早朝事務局に電話して出番を変更して貰いました。
そして10時半に起きて12時すぎにステージへ。
審査員全員から「38度の熱で一睡も出来なかったのに無茶だ。やめなさい」
と反対されたのですが
根性でスカルラッティのソナタK27、モーツァルトのソナタK576、
そしてボルトキエヴィッチのプレリュード第1、2、4番を弾きました。
結果3位を頂いたのですが
入賞者演奏会には残念ながら出られずホテルで床に伏せっていました。
ホテルの方達には本当に良くして頂いて
余りに辛いので病院へ行きたいと言うと医者を呼んでくれたり
(診断の結果インフルエンザでした。。。)
水、コーラ、スープ、ヨーグルトなどを運んで来てくれたり
それなのに支払いの時には宿泊料+5ユーロしか受け取ってくれず。。
人の温かさに感謝してもしきれない、素晴らしい滞在となりました。
審査員の一人にイモラでの恩師マルガリウス先生がいらっしゃいました。
このコンクールは他と違って音楽歴を提出する必要がなかったので
黙っていれば私が生徒だとは分からないのですが
ずっと私には点数を入れなかったそうです。
(通常コンクールでは審査員の生徒には公正を期す為点数を入れられません)
後でコンクールのアーティスティック・ディレクターから聞いて
ちょっと涙が出ました。私には一言も言わなかったのです。
そういう先生の誠実な姿がとても嬉しかったです。
そして今日8日の早朝に出発、至る所で見るからに死にそうだったらしく
色んな方に助けて頂きながら、搭乗拒否されそうになりながら
パリに戻りました。
明日9日には日本へ出発します。
インフルエンザを治したら、日本の皆様遊んでやって下さいね。
そのためにまずはともかくパリの空港まで死んでもたどり着きます!
最後にヴィエトリ・スル・マーレで夕暮れ時に撮った写真を一枚。
この街は8月に訪れたチェターラに程近いところにあり
アマルフィの海はいつ見ても綺麗だなあと思いました。
VietriSulMare

Written by yuko 2007.12.09 07:05 | No Comments

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