回顧
明日は私にとって大切な人の命日です。
非常に音楽を愛する方で、ドイツ文学を専門にされた哲学博士。
パイプたばこが大好きで、とっても上品な先生でした。
お宅に遊びに行くと必ずピアノを聴いて貰いました。
といっても生前は2回しかその機会はなかったのですが。。。
今でも帰国するとお宅に伺って、
奥様と先生に演奏を聴いて頂いています。
ピアニストの深澤亮子先生が
ホームコンサートでトリオを弾かれるので
家が近所なので譜めくりをお願いしたい、と言われて
お宅に伺ったのがそのご夫妻との最初の出会いでした。
譜めくりだけのはずが私も弾くことになってしまい
リストのスペイン狂詩曲を弾いたらとても喜んで下さって
それから何かの折には呼んで頂いて
演奏したり、楽しくお話をしたり。
先生から見れば他人の私の将来の事を
真剣に考えて下さいました。
柔らかな笑顔がとても印象的でした。
でも出会った時には既にご病気だったそうです。
もっと沢山お話を伺いたかった。
もっと演奏を聴いて頂けたらよかった。
死後の世界が果たしてあるのか、私にはわからないけれど
いつかまたお会いしたいと思っています。